【役員インタビュー】新入社員のよくある悩みに小林社長が率直に答えるQ&A特集(前編)
今回は、世間一般で新入社員によくある悩みについて、小林社長に率直にお答えいただくQ&A特集をお届けします。仕事内容やコミュニケーションに関する5つの悩みをピックアップし「社長だったらどのようにアドバイスしますか?」を一つずつお聞きしていきます。
新入社員だけでなく、現在働いている方もぜひ参考にしていただきたい内容です!

(プロフィール)小林社長:株式会社サンリー・ホールディングス代表取締役社長/高校卒業後、大工としてキャリアをスタート。創業者である会長とともにサンリーグループを牽引。
現実を理想に近づける努力が必要
ーー今回は世間一般で新入社員によくある悩みについてのQ&A特集ということで、これからお伝えする5つの悩みに対して、社長のお考えやご意見を伺いたいと思います。
小林社長:はい。よろしくお願いします。
ーーそれでは、最初のお悩みです。業務や組織が入社前の期待と異なり、ショックを受けるという悩みについて、新入社員がこのようなショックを受けた場合、社長や役員の方はどのように対処すべきと考えますか?
小林社長:なるほど。ショックですね。
ーーショックですよね。入社前と後でギャップがあることが多いようです。
小林社長:これは新入社員に限らず、さまざまな場面でギャップってあると思うんですよ。ギャップとは、自分がイメージしている理想と現実の状態の違いです。理想の状態というのは、合掌して一番心が落ち着く状態なんですね。
左手が理想、右手が現実だとしたら、多くの人はこのように揺れている状態です(左手が上、右手が下で揺れている様子)。理想と現実の間には大きなギャップがあります。だからこそ、自分が理想に近づけるように努力しなければなりません。今の自分のイメージは理想のほうが高いんですよ。
ーーなるほど。理想だけが高すぎると。
小林社長:理想が高いのに、現実がそれに追いついていないんです。なので、現実を理想に合わせるために努力していかなければなりません。理想に合った状態を維持するためには、常に調整が必要です。
自分自身の変化が周囲に影響を与える

ーー最初にショックを受けたからといって、諦めてはいけないということですね。
小林社長:はい。変えられるのは自分だけですから。相手や会社は変えられませんが、自分だけは変えられます。すべての責任は自分にあるんです。
逆に言えば、私自身も今の状況がうまくいっていないと感じたら、自分に問題があると考えます。どう変えたらいいか、どう取り組んだらいいかを常に考え、理想に近づけるよう私自身もしています。会社にも理想と現実がありますから、社員教育や店舗展開などを通じて理想に合わせていかないといけないんですよ。
ーー個人だけでなく、会社も理想に近づくために変わっていく必要があるということですね。
小林社長:そうです。なので、ショックを受けている場合ではないんですよ。ショックを受ける時間があるなら、自分を変える努力をしなければなりません。
ーーそれこそ、行動に移さないとですね。
小林社長:はい。自分が変われば周りが変わる、インサイドアウトの考え方なので。
それと、バタフライ効果って聞いたことがありますか?バタフライ効果とは地球の裏側で蝶が羽ばたくことで、その影響が風となって、地球の反対側で竜巻を引き起こす現象です。このことは研究でも証明されています。
つまり、自分が変われば、近くにいる人たちにも強い影響を与えることができるんです。こんな私でなければ、周りに影響を与えられないわけですよ。実際に影響を与えられているかどうかは分からないですが、与えられるぐらいの気持ちで取り組まなければと思っています。そうすると、周りの方が「おお~!うわ~!」「なんかすごい走っているな、あの人」という反応をしてくれるかもしれません。
ーーなるほど。そのように周囲にも影響を与えることが大切なんですね。
自分の目標に向かって一直線に進むだけ

ーーでは、悩みの2つ目についてお伺いします。同期と比べて成長が遅れていると感じるということですが、これは新入社員によくある悩みだと思います。社長自身はどのように成長を実感してこられましたか?最初は大工さんだったとお聞きしましたが。
小林社長:私、周りと比べることがあまりないんですよ。
ーーそれは、昔からそうだったのですか?
小林社長:そうです。周りと比較しても、何もいいことがないと思っています。
ーーなぜ、そう感じるようになったのですか?
小林社長:隣の芝が青く見えるだけじゃないですか。周りがあれだけしてるのに、自分は…と落ち込むだけなので、周りと比較する必要はないんですよ。
横綱になった大の里の発言で「唯一無二」という言葉がありますが、まさにその通りなんです。私もみんなも含めて、唯一無二の存在なんですよ。同じ人はいないので、まず比べる必要はないんですね。
さきほどの話のように自分の理想はあるので、その理想に近づくだけです。近づくために、周りの意見はどうでもいいんですよ。自分はどうしていきたいかを考えて、そこに向かって一心不乱に取り組むだけです。
ーーそれぞれが自分の理想に向かって取り組んでいくと。
小林社長:はい。達成したいことに向かって、一直線に進むだけです。例えば、何か獲物を追いかけているとしますよね。ダーッと追いかけているのに周りを気にしてたら、獲物がどこかに逃げていくじゃないですか。「あれ?獲物どこいった?」となってしまいますから、周りを気にしてる場合ではないんですよ。
ーーなるほど。周りの状況に気を取られずに、自分の目標に集中するということですね。
小林社長:そうです。「あっちの方が足が速いな〜」と思っても、それぞれ追いかけているものが違うじゃないですか。自分の追いかけているものは自分しか追いかけられないので、周りの人が何を追いかけようと関係ないんですよ。どんなスピードで獲物を追いかけようが、どんな武器を持ってようが関係ありません。
ただ、どんな武器を持っているかは「あんな武器があるんだ。じゃあ、こっちもその武器を持とう」と取り入れていけばいいんです。周りは気にしないけれど、良いものは取り入れて、より早く目標に到達するために努力するという感じですね。
ですので、成長が遅れてると感じる必要はないんです。自分が追いかけているものをしっかり追いかければいいだけです。もし時間がかかっているなら、それは行動が遅いか、行動力が足りないだけなんですよ。
ーー自分自身の行動力の問題で、周りは関係ないということですね。
小林社長:関係ないんですよ。そう思いませんか?自分には目指すものがあって、他の人は同じものを目指してないので。それぞれ夢や目標、志が違うので、比較する必要はないと思います。
ーーそもそも成長の遅れを感じる必要がないということですね。
小林社長:必要ないです。また、会社それぞれにも目標がありますから、目標に到達できなければ、それは遅れているということになります。つまり、行動が遅かったり、行動量が少なかったということですね。
ーー新入社員はショックを受けたり、悩んだりしている場合でないということがよく分かりました!次回の記事では残りの悩み3つについてお聞きしますので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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