前編では、サンリーの売買 金沢中央のオープンに至る経緯や、この店舗に決めた理由についてお伺いしました。後編となる今回は、オープン後の反響や今後の店舗展開について、社長が描くビジョンをお聞きしていきます!

(プロフィール)小林社長:株式会社サンリー・ホールディングス代表取締役社長/高校卒業後、大工としてキャリアをスタート。創業者である会長とともにサンリーグループを牽引。

良いものは残しつつ、活かしながら作り上げる

ーー前回は金沢中央オープンの経緯についてお伺いしましたが、オープン後の周りの反響はいかがですか?

小林社長:いろんな業界の方から「サンリーさん、あんなところに出したんだ。」とか「いきなりあんなところに出すなんてすごいね。」といったお声をいただいています。やはり目立つ場所なので、何ができるのか興味を持たれる方も多かったと思います。

20年ほどコーヒー屋さんだったのでみなさん興味があったんじゃないかと思いますが、ここで当社のマークができたことで、「サンリーさん来たね」と言っていただけるようになりました。中には来ないでほしいと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが(笑)。それでも「来たね」と反響をいただいていますね。

ーー金沢中央は、内装や外装がかほくや金沢福久の店舗とは異なる印象ですが、どのような点にこだわりましたか?

小林社長:売買では大きな取引が発生しますので、落ち着いた雰囲気や空間を大切にしています。この色合いも、その一つです。

ーー確かに、この木の雰囲気や色合いは素敵ですね。

小林社長:この木の感じは、以前コーヒー屋さんだったときのものをそのまま使わせていただいています。建物自体も基本的にはそのまま利用し、塗装や内部のちょっとした改装を行った感じですね。

これも当社の事業の一つで、テナントのリフォームなども手掛けています。例えば、金沢中央の改装やリフォームは、当社のデザイナーや設計士、施工管理がすべて担当しました。金沢福久も、以前はカメラのキタムラという店舗だったのですが、そこから現在の状態に改装したのも、当社が設計デザインしています。

また、本社も12年目にしてリニューアルしています。地震の影響も少しありましたが、内装をほぼすべて撤去し、新たに作り直しました。これから、外壁もすべて塗装して綺麗にする予定です。

こういったことも、サービスとしてお客様に提供できます。店舗の雰囲気を気に入っていただければ、同様の雰囲気で作れますよとお伝えしています。

ーー現在インタビューを行っている商談スペースは、新しく作られたのですか?

小林社長:そうです。商談スペースは新しく作り、2階のカウンター部分はもともとコーヒー屋さんだった名残を残しています。今では、社内のミーティングや打ち合わせスペースとして活用していますね。

ーー既存のものをそのまま活用できるのは良いですね。

小林社長:はい。本当に壊さなくて良かったと思っています。こういったことも、お客様の要望を取り入れながら作り込んでいきます。「全部壊して、さあ、作り直そう」という考えではなく、良いものは大事に残しつつ、活かしながら作っていくという提案をしていますね。

責任感が強く、最後までやり抜く力を持つ社員を抜擢

ーー金沢中央の立ち上げにおいて、特に大変だったことは何ですか?

小林社長:ブランドリリースなど、すべてが同時進行で進めていたので、時間ですね。私自身もそうですが、どちらかというと当社の社員や関係するスタッフの方が大変だったのではないかと思います。ちょうどオープンと同時期に、当社がオフィシャルスポンサーを務めているPFUバレーボールのブルーキャッツの冠杯があったので、全社員でその対応もしていました。プレオープンの前日だったので、忙しさのピークだったと思います。

ーー立て続けにイベントがあったのですね。

小林社長:そうなんですよ。なので、それらの準備を並行して進めるのが一番大変でした。

ーーそんな中で、中川さんを店長に任命した理由は何ですか?

小林社長:当社の社員で活躍しているメンバーは、責任感が強く、最後までやり抜く力を持っています。また、やりたいという思いも強いです。そういった思いを持った方に、役職を任せたいと考えています。

当社は年功序列や男女の区別はなく、入社年数によって変わることもありません。責任感や素直さ、強い思いを持った方を抜擢したいと思っています。今回、金沢中央で入社1年の中川を抜擢したのも、そういった部分が見えたからです。

ーー中川さんに、責任感の強さや最後までやり抜く力を感じたのですね。

小林社長:はい。それともう一つ、結果を出している方でなければ抜擢しないです。責任感や最後までやり抜く力はもちろん大事ですが、実績を作ってきた方でなければ基本的に抜擢しません。 

ーーつまり、入社して1年も経っていない中で、結果を出されていたということですね。

小林社長:そうですね。まあ、結果には、私はまだ満足してないんですけど(笑)。ただ、その中でも着実に結果を出したり、取り組んでいる姿は、彼には見えました。

ーー中川さん以外の金沢中央のメンバーに求めることは何ですか?

小林社長:中川を抜擢してきた理由と同じことをすべて求めます。自分ごととして捉え、責任感を持って最後までやり抜く力で結果を出すことです。

ーーそれは、正社員もパートも関係なくですか?

小林社長:はい。正社員やパートといった形態は関係ありません。与えられた業務の中での責任はありますが、成長したい、正社員になりたいという方には、パートの方でもどんどん仕事を任せたいと思っていますし、資格にも挑戦してもらいたいです。正社員になるための年数制限はありませんし、現在は準社員制度も作ったので、準社員としてステップアップしてもらうことも可能です。なので、全員に同じだけのチャンスがあります。

需要が一致するエリアに、新たな店舗を展開予定

ーー最後に、今後の店舗展開について、ビジョンや目標はありますか?

小林社長:それこそ、お客様から求められる場所や当社のサービスがより拡張できる場所に店舗を出したいと思っています。最近では、能登方面の要望が非常に多く寄せられているので、将来的にはと考えたりしています。また、金沢でもまだまだ需要があると感じています。注文住宅もそうですが、さまざまな要望が寄せられているので。

さらに、当社には小松や福井の出身の社員も多くいますので、そちらの地域でも需要が見込めるのであれば、店舗展開の可能性があります。他にも、富山出身の社員もいるので、富山でも需要があれば可能性はあるんじゃないかと。そういった風に、社員の特性やお客様からどんな要望があるのかをミックスして決めていくことになります。

ーーなるほど。さまざまな需要がマッチしたところに、新たな店舗ができるということですね。本日は、ありがとうございました!