宅建士を目指す人に向けて、先輩たちがどんな勉強をしたのかをご紹介するインタビューシリーズ第6弾。今回は、子育てと勉強を上手く両立させた田中さんが登場です。家事の合間に効率良く勉強できる方法や知識を暗記しやすい工夫を伺いました!

(プロフィール)
田中 美咲子(Tanaka Misako)
石川県出身。機械メーカーに就職し、9年勤務。2021年サンリーホームに入社し、デザイン・マーケティング担当。2023年3月~正社員として勤務。趣味はキャンプ・お笑い鑑賞。

 

社内で刺激を受け、宅建に挑戦したいという気持ちに

ーーまず、宅建士の資格を取ろうと思った理由をお聞かせいただけますか?

田中さん:サンリーホームに入社するまでは、全然違う業界にいたので宅建士という資格が身近ではありませんでした。入社後売買営業課に配属されたんですが、先輩方が皆宅建士の資格を持っていて、入社前から取得している方もいるし、刺激されることが多かったんです。「せっかく売買営業課に配属されたからには取ろう」という気持ちになりました。

ーー21年の11月に入社で、22年の10月には試験を受けていますよね?

田中さん:入社したのが宅建の試験が終わった直後だったので、準備しつつ来年の試験を受けようという感じで。

ーーそして、なんと一発合格!すごいです!何回も挑戦される方も多いと思いますが。

田中さん:年明けからテキストを購入して勉強を始めました。最初は読むだけで、知識もなかなか入ってこない状態でしたね。

ーーどの時期から本腰を入れたんですか?

田中さん:2、3ヶ月前くらいです。子どももいて、子育てをしながらとなると、仕事のお昼休憩にテキストを読むのが精一杯で。それまではダラダラやっていましたが、8月くらいにそろそろしっかりやらないとと思って、過去問をしてみたり、予備校の模試を受けてみたりましたね。

暗記しにくい知識は、歌や語呂合わせで!

ーー子育てと仕事をしながらの勉強はとても大変だったと思いますが、勉強法で工夫されたことはありますか?

田中さん:テキストを読んで、いざ過去問をしてみると、全く解けないんですよ。記憶しなくてはいけないことが多いのに全然できなくて。そんな時に頼ったのがYouTubeでした。YouTubeで記憶するための歌や語呂合わせが紹介されていたので、それを聞いて覚えていきましたね。

ーー受験勉強みたいですね!歌や語呂合わせとは、例えばどんなものですか?

田中さん:不動産には重要事項説明書があって、売買する際に説明すべき事項、記載する事項が本当にたくさんあるんですけど、それを歌に乗せて順番に言っていく感じです。頭文字をとって、それを呪文のように唱えて覚えるんです。試験中も歌を頭の中で歌いながら解いていました(笑)。

ーーそれだと、何かやりながらでも覚えられそうですね。

田中さん:キッチンで料理をしながらYouTubeを流しておいて、ずっと聞いていました。アルバムを聴くような感じです。それで自分でも歌えるようになって、知識を覚えていきました。

ーー家族は試験勉強に協力的でしたか?

田中さん:水曜日は仕事が休みだったので、一日中勉強したりもしていたんですけど、試験が近づくと週末も勉強にあてたいなと思いまして。そんな時は夫が子どもを連れて出かけてくれたんです。家族も積極的に協力してくれたので、とても助かりました。

ーー勉強を続けていく中で、心が折れそうになったことはありませんでしたか?

田中さん:いざ過去問をやってみると全然できなくて、テキストを読んできたこの数ヶ月間はなんだったんだろう、もう無理かもしれないと思った時期もありました。でも、過去問を繰り返し解くうちに少しずつ点数がのびてきて、スランプを乗り越えられたという感じです。

ーーテキストを読むのと自分が問題に答えるのはかなり違います?

田中さん:全然違います。ひっかけ問題も多くて。最終的に過去問をとにかく解いてたら、点数はとれるようになったんですが、それは同じ過去問を解いてるから答えを覚えているだけなのかな?と、とても不安になってしまって。試験が終わるまでずっと不安でしたし、終わってからも心配でした。

ーー試験終了後には、自己採点されましたか?

田中さん:しました。試験後色々な予備校のYouTubeなどで解答速報が出てきて、解答速報も予備校によって答えが違っていたりするんです。この問題はどっちが正解なんだとか、1点で一喜一憂して、本当にドキドキしていました。

 

過去問にじっくり取り組むことが1番大切

ーー色んなことを乗り越えつつ見事合格されたわけですが、宅建の勉強が自分の力になった部分はありますか?

田中さん:例えばこの地域にはこんな建物を建てても良いです、というルールや規制があるんです。ずっと知識を暗記していたので、街並みでそういうエリアを目にしたら、ここならこんな施設を建てられるんだとか、ここはこういうところだからホテルが建っているんだとか、実際に見てつながったような感覚はありました。

ーー知識と現実世界がリンクする感じですね!

田中さん:勉強している時は、ただただ記憶してるだけなので何のことかわかっていない部分もありましたが、そういう発見もあってうれしく感じましたね。

ーーすでに宅建を取得している社員の皆さんからのアドバイスはありましたか?

田中さん:試験は民法、宅建業法、法令上の制限の大きく3つに分けられます。その中でも、民法は難しいから後回しにして、宅建業務と法令譲渡制限は暗記科目だから覚えればスラスラ解けるからそちらから解いた方がいいと先輩方からアドバイスをもらいました。問題の出方もその順番なので、問題の後ろから解いて、最後に時間を使って民法に取り組んだ方がいいと。

でも、私は過去問も全て一問目の民法から解いていたので、ずっと練習でも最初からだったし、頭もその流れになっていると思って一問目から解いたんですね。そうしたら最後本当に時間が無くなってしまってギリギリで。

ーーなるほど。自分の慣れている方法で解きたい、という気持ちもわかりますけどね。

田中さん:いや、でもちゃんとアドバイスを聞いておけばよかったと反省しました。本当に後ろから解いた方がいいです!今後宅建を受ける人には、絶対前から解いちゃダメと言いたいです(苦笑)。

ーー最後に、これから宅建を受ける方へのアドバイスはありますか?

田中さん:最初は本当にテキストを読んでいるだけなので、その段階で読んで覚えたことは、試験数ヶ月前になったら無いのも同然だと思います。結局過去問を解きだしてやっと身になるので、最後の3ヶ月集中して過去問を解くことが1番大事だと思います。あとは歌や語呂合わせで工夫して覚えるのがおすすめです。歌だけは今でも歌えますよ(笑)。

ーー子育てと仕事をこなしながらの宅建への挑戦。限られた時間を上手く使いながら、試験に向けて集中し、見事合格を勝ち取った田中さんの経験は、これから受験する方にも参考になる部分が多いのではないでしょうか。今日はありがとうございました!